ごきげんよう。mですw
白銀の世界。
凍てつく大地と反比例するかのように澄みゆく空気と美しい星が散る夜空。
冬らしくなってきた今日この頃、みなさまいかがお過ごしでしょう?
私は実家のコタツに包まれ、甘く温かいミルクココアに口をつけておりますw
年末のこの後の予定は、大学の時の友人と遊んだり高校の時の友人とカラオケでしょうかw
ヒマなので
コピー用紙とえんぴつを実家で見つけたので、絵の練習ついでに落書き落書きw
ペルソナ5のカロリーヌの練習絵。
お団子の中心部に指を入れてみたいですねw(ぅぉぃ
こちらは2017年冬アニメ「幼女戦記」よりターニャ・デグレチャフです。
サンタコスですw
この前タイトルにひかれて買ったのですが、幼女というタイトルとは裏腹に、おじ様キャラ9割という硬派小説だったという(爆
ちょーっと私には小難しい小説でした(滝汗
どうでも良いのですが、セレブリャコーフ伍長はアニメ版より漫画版のほうが可愛くて好きですw(ぉぃ
少しばかり時間を持て余してますので、懐かしの妄想SSを書いてみるとしますw
【SS】ターニャにサンタコスさせてハグしてみよう【幼女戦記】
生きて取得は難しいとされる名誉ある銀翼突撃章を生きながらにして授与された数少ない将校。
若干『九歳』にして――この注意書きを入れなければならないところがターニャの異常さと、この世界の狂った様子を如実に物語っているだろう。
>>>統一暦一九二〇年十二月二十四日<<<
幼女を戦場に送り込むこの狂った世界にも、どうやら某有名な生誕祭というものがあるようだ。
「……広報部め……」
特殊任務前に一時的に自室へ戻ったターニャだったが、部屋に戻ったと同時に心に秘めていた恨み言があふれ出した。
敵である共和国軍が「ラインの悪魔」と恐れている彼女の今の形相を見たら、百戦錬磨の大隊でさえ即時撤退を決め込むであろう。
「何が! 何が士気向上のためのプロパガンダだ!」
拳を叩き込む枕からポフポフと鈍い音が発せられる。
こんなにも怒っているのは無論、先ほど伝えられた軍令に対してだ。
曰く、ターニャは「一部」の兵士に絶大なる人気があるという。
曰く、ターニャとツーマンセルのセレブリャコーフ伍長は癒し系女性兵士としてノーマルな兵士に人気があるという。
曰く、二人の存在は前線の兵士たちの士気向上に大きく貢献しているという。
曰く、クリスマスプレゼントとして二人の愛くるしいプロマイドを前線に配給・配備すれば酒や煙草以上に前線の兵士の活力になる。
「ふざけるのも大概にしろ! くそっ」
枕を殴り疲れ、柔らかなそれに苦虫をダース単位で嚙みつぶしたように引きつった顔をうずめた。
怒りを通り越して頭痛さえしてくる。
最前線においての酒や煙草といった嗜好品の大切さは理解しているつもりだ。
それらを楽しめなくなった前線はもはや崩壊は目前であろう。
「だからといってなぜ私がこんな目に遭わねばならんのだっ!」
だが軍令は軍令であり、ターニャもそれをわきまえた兵士だ。
鉛を括りつけたような重い体をやっとの思いで起こし、撮影所へと向かうしかないのであった。
***
ヴィクトーリヤ・イヴァーノヴナ・セレブリャコーフ伍長は既にサンタ服への着替えを済ませていた。
「ど、どうでしょうか……? 帽子はもうちょっと後ろにずらして……こんな感じでしょうか?」
「わぁぁっ! とてもとてもお似合いですよ!」
着替えを手伝ってくれた女性訓練兵から「素敵なサンタさんですわ」や「意外とスタイルがよろしいのですね!」といった黄色い声があふれていた。
ブーツの先を床にトントン。足先までサイズがぴったりだ。
準備は整い、鏡の前でもうひとチェック。
うんっ、可愛い格好♪
思わず笑顔が零れてしまう。
今までオシャレをする暇すらなかった。
乙女として失格だと思っていた矢先にこの仕事だ。
気合も入るというものである。
「あ、えーと……」
言葉を濁した女性訓練兵の目線の先のドア。
その奥から、
『ななななんだこれはぁぁぁぁ……ぁぁ……』
驚きと絶望と諦めの全てを詰め込んだ、今まで聞いたこともない声がドア越しに響いてきていた。
……ああ、なんというか……お可哀そうに、少尉……けどちょっと見たい……。
哀れみ半分、好奇心半分でしばらく待っていると、観念したかのようにドアがゆっくりと開いた。
出てきたデグレチャフ少尉に目を向けたセレブリャコーフ伍長は。
「ぇ」
言葉を失っていた。
そこから現れたのは――天使――だった。
大き目サイズの赤のサンタ帽をちょこんと頭に乗せ、
ふわふわのファーがついた赤のショールを肩にかけ、
膨らんだサンタスカート、そこから伸びる白のタイツ。
なにより
「~~~~~っ! ~~~~~っっ!!」
いつもは陶器のような白い頬を桜色に染め、うつむき、涙目で、恥ずかしさに必死に耐えるデグレチャフ少尉は……
「……殺人的……」
思わず口をついて出た、まさにその一言に限る。
――あぁあぁ、抱き着きたいっ! 頬ずりしたいっ!
その衝動をこらえられないほどの萌死級の可愛さだ。
走って近寄ろうとしたときだ。
今まで羞恥に打ち震えていたデグレチャフ少尉がピタリと止まった。
「…………」
「少…尉…?」
ゆっくりと顔を上げる少尉だが、すでに恥ずかしがっている様子は消え失せていた。
「……何か言いかけたな、セレブリャコーフ伍長」
「ひィッ!?」
「良い根性をしている。さすが私が鍛えただけある。言ってみたまえ」
心臓をわしづかみにされたような感覚が走り抜ける。
「どうした? 発言を許可する」
「ひぃぃっ! ななな、なんでもございませんっっ!!」
殺意という無形の概念に幼女という形を与えたのならば、まさに今目の前にいるデグレチャフ少尉となるであろう。
仮に「可愛いですね♪」と口を滑らせようものなら侮辱罪でこの場で処刑、それを確かな現実となりうるものとして受け入れられるだけの殺意を放っていた。
***
「はい、もう一枚いきますよ~」
「う、うむ……!」
それぞれ個別での撮影が進んでいた。
撮影班である女性訓練兵が恐る恐る腫物に触れるかのようにか細い声をかけた。
「無駄口を叩かず早く撮り終わってくれないか」
「ですがその……いかほどかポーズをつけていただかなければプロマイドとして成立しないかと愚考する次第でして……」
「む、むぅ」
セレブリャコーフ伍長の撮影は順調に進んだのだが、問題はデグレチャフ少尉だった。
とにかく固い。
本人は恥ずかしながらも軍務とのことで、それをこなそうと頑張っている。
だがどれも証明写真を撮るような硬さなのだ。
まだダビデの石像のほうが生き生きとしている。
現状撮影できたパターンは直立と仁王立ちのみ。
固さ和らげようとウサギさんのぬいぐるみを持ってもらったが、どう見たってぬいぐるみにヘッドロックをかけている石像にしか見えない残念なものとなった。
撮影班も苦笑いの困り顔だ。
「セレブリャコーフ伍長、ご相談が」
「はい?」
撮影の様子を見ていると、撮影班に手招きで呼ばれた。
「および立てして申し訳ございません。あの、少尉ですが固すぎでして……」
「そのようですね……」
「そこでなのですが、伍長がご一緒に写ってもらってもよいでしょうか? そのほうが絵的にも、少尉的にもよろしいかと」
「え? えっ!? しょ、小官がでありますか!?」
……一歩間違えただけで地雷、しかも対戦車用地雷を踏み抜きそうだった。
とはいえ…と、少尉を見やると、ウサギさんのぬいぐるみを羽交い絞め(本人はおそらくハグのつもり)をしながら、いつも以上に固い表情でこちらを待っていた。
「わかりました。お任せください」
***
「――では、デグレチャフ少尉が前、セレブリャコーフ伍長が後ろに立ち、少尉に後ろから手を回す形でお願いします」
「は、はい!」
「一人で問題なかった」と怒る少尉をなんとか説得したが、その顔はまだ少し膨れている。
「…許可する」
私としては少尉を如何に噴火させないかの一点。それはもうドキドキだ。
「し、失礼いたします……」
憤然と腕組をしている少尉に後ろから腕をそっと回していく。
そして。
――ふにっ
あの! あの鬼のような少尉を!!
後ろからキュウっとハグしてしまった!
……やっ。
やわらか~~~いっ!
それに少尉
いい匂い~~~~っ!
ふわふわの抱き心地にほんのりとミルクのような香り。
こっ、これは、
ハマってしまいそうーーーっ!
と、いけないいけない。
「デ、デグレチャフ少尉、少しの間だけ我慢をお願いいたします」
「……ぁぅ……」
「……!!」
突然少尉がビクリと反応したかと思うと、ブンブンと頭を振った。
そうしたかと思うと、今まで小さくふわふわだった体が急に硬くなった。
「なんたる屈辱か! とっとと終わらせるぞ伍長!」
「は、はいっ」
「……」
なぜかソワソワしているような少尉。
「……」
もう一度、少尉を抱いている腕にぎゅうぅと力を入れてみた。
「……ん……っ」
あ、すんごく柔らかくなった。
顔に目を向けると、恥ずかし気、けどどこか気持ちよさげなまどろんだ表情。
耳まで桜色のオプション付き。
いつもは鬼か悪魔かと例えられる少尉が、まるで私の腕に翻弄される子猫のよう。
腕の力を緩めてみた。
「……!!」
ハッとしたかのように動き出した。
「ご、伍長、あ、暑苦しいぞ!」
「申し訳ございませんっ」
「……」
「……」
「……」
「……」
――ふにふに。
「……んっ…んっ……」
あ、蕩けそうな顔。
この辺に力を入れると気持ちいいのかな?
「……っぁ……」
あ、ここがいいんだ。
声が漏れているのにも気づいてなさそうだ。
もう体重は私にあずけてる感じ。
……。
抱く腕を緩めてみた。
「…………………………!!」
あ、動き出した。
「人にくっつかれるのは何とも不快だな!! 早く終わらせて欲しいものだな、伍長!」
「はい、おっしゃる通りかと」
「……」
なんというか……。
「……」
なんとなくだけど。
「……」
「……」
「……」
「……」
すんごく何かを待っているように見えるのは私だけ?
じゃあ……。
――ぎゅぅぅ~っ
「……ぁぅぅぅ……」
――ふにふにふにふに
「……んっ…はぅ…ぅぁ…ん……」
私の抱き着く力加減に合わせて少尉が気持ちよさそうに頬をほてらせている。
これは病みつきになってしまいそうっ!
ふにふにふにふに。
ちなみに撮影班は――
「んまぁあぁぁ!! 最ッッッ高!! いいわその表情っ!! ああたまらないっ!! ああスゴイ!! そうそう、その顔、それ!! んまぁぁぁぁ!!」
あの人たちスゴイ奇声を発しながらシャッターを切りまくっているけれど、大丈夫かしらふにふにふにふに。
こうして撮影班、デグレチャフ少尉ともに息も絶え絶えで撮影が終了したのだった。
***
で、今回のオチというか後日談。
「一個中隊で大隊を撃破!? プロマイドを要求!? 何!? 別前線でも大隊を撃破でプロマイドを要求だと!? どうなっているんだ!!」
ルーデルドルフは頭を抱えていた。
酒もいらない、煙草もいらない、だがデグレチャフ少尉とセレブリャコーフ伍長のプロマイドが欲しいという要求が後を絶たない。
渡さなければ、いや、流通が滞ったら内部崩壊を起こすこと必至だ。
「……兵站を……」
遠い遠い前線の空に向け、
「考え直さなければな……」
そうつぶやくのだった……。